「クララとお日さま」
カズオ・イシグロ (著), 土屋 政雄 (翻訳), 早川書房 (2021/3/2)
「AF(人工親友・AIロボット)」のクララは病弱な少女に購入される。
クララは、観察と学習と推測によって
自分にできることは何かを真摯に考え、行動する。
そして「お日さま(太陽光)」の起こす奇跡を信じ、祈る。
「AIロボット、ひと月貸します」
木内 南緒 (著), 丸山 ゆき (イラスト), 岩崎書店 (2020/8/13)
栄太は、自分の分身「AIロボット」をレンタルしてエイトと名付ける。
エイトに宿題や学校生活、クラブ活動などをやらせるが
彼が本人よりも上手く立ち回っていることを知り
次第に嫉妬心を覚える。
前者は、AIロボット目線で人間と向き合う。
後者は、AIロボットと向き合う人間目線。
共通するのは
AIロボットが人間を思う健気で真っ直ぐな「感情」と行動力。
そして人間は、矛盾した感情を持ち自身で制御しきれない行動をすること。
AIロボットと比較することで
人間の愚かしいほど不格好な“人間らしさ”が際立つ。
そしてAIロボットの存在の儚さも、共通していて切ない。
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