「イマジナリーフレンドと」
ミシェル クエヴァス (著), 杉田 七重 (翻訳), 小学館 (2019/4/17)
自分が、“子どもの想像上の友だち”であることを知ったジャックはショックを受け
「見えない友だちの会」に参加したり「職業安定所」に行ったり
「自由になったらやりたいことリスト」をつくる。
「見知らぬ友」(表題作)
マルセロ・ビルマヘール (著), オーガ フミヒロ (イラスト), 宇野 和美 (翻訳)
福音館書店 (2021/2/12)
ルシオが出会った不思議な存在は、他の誰にも見えていない。
算数のテストで正答したり、ラブレターを代筆してくれたり
人生におけるピンチになると現れて、ルシオを助けてくれる。
イマジナリーフレンドを題材にした絵本や児童文学は少なくないが
この2作はどちらも異色といえる。
前者は、イマジナリーフレンド自体を主人公にしていて
後者は、一般的な親密なイマジナリーフレンドとは
一線を画している。
前者は、イマジナリーフレンド自身が「自分探し」をするストーリーで
ジャックの一人語りには、悩みのなかにも明るさがある。
“見えない友”の話なのに、なぜかリアリティがあり引き込まれる。
後者は、非常に短いストーリーながら、
ラストまで謎めいていて読者の解釈に委ねられる。
後に続く9篇の短編も、それぞれ直接つながりはないが
全体として余韻が残る1冊。
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